こうした不安な気持ちに対して、長く営業畑を歩んだ経験をもとにお答えします。
営業マンやってると、いつまでお客さん担当のヒラ営業みたいな事やるんだ?って思いますよね。
だけど責任がつきまとう営業部長とか営業課長とかどうなんだ?って言う気持ちもあると思います。
となるとこのまま一生を終えるのか?と思えてきますよね。
この記事では、営業マンとして仕事をしているあながら、このままだと迎えてしまうであろう末路について、現役で営業をして色んな営業マンを見てきた私が解説します。
このまま悲しい末路を迎えないために、参考にしていただき、打ち手を考えてみてください。
営業マンの末路は、いったいどうなる?
大半はヒラ営業止まり(他の仕事も似たようなもの)
営業マンの末路は、ヒラ営業でサラリーマンとしての一生を終えるというものが一番多いです。
営業に限らずかもしえませんが、部長などのいわゆる職制になるのは同期でも数少ないです。
同期の人数と同じ分の部署はありませんから当然ですね。
営業の場合は、定年間近のオッサンになっても、ヒラであるために、顧客対応を含めてセールス、接待、交渉、時にクレーム対応など、担当として駆けずり回る必要があります。
実際私の会社でもこうしたヒラ営業はたくさんいます。
60歳手前のベテランも、若手と同じように担当営業として動き回っています。
営業にやりがいを感じて現場主義を貫く人もいますし、役職なんてやりたくないという事で、あえてヒラに踏みとどまっている人も居ます。
が、営業が嫌です、辞めたいです、合いません、と言う声を上げても、それだけだと、その希望は叶いません。
大半がヒラの営業マンで止まる、と言いましたが、正確には止まらせられる、と言う事でしょう。
ちゃんと分析し、考え、行動しないと、営業で一生食っていかねばならないのが現実です。
出世しても部長止まりで給料に合わない責任
仮に、ヒラ営業から昇格できて、役職に就いたとしても部長止まりが上限です。
部長以上、つまり役員に近い存在になるためには、仕事の成績だけではなく、人間性や周囲の評価や推薦が必要です。
部長になるにあたっても、周囲の評価や推薦が必要になりますが、役員はそれ以上にハードルが高いです。
そして部長になれたとしても、責任が非常に大きくなりますから、いわゆる給料の割に合わないような仕事になります。
残業は当然つかず、深夜休日何かあれば即出動です。
役員の一声で呼び出されて招集、みたいなこともあります。
また、普段の仕事では、契約責任者、見積の承認責任者、トラブルがあった際のお詫び対応、クレームを正面からマトモに受けつつも良好な関係を取り戻すなど、聞くだけで胃が痛くなるような仕事です。
加えて、部署での慰労会など飲み会を開催すると、必ず多くの金額を支払わねばなりません。
その分給料をもらっていますし、役職の手当てなどはそういった事に使うものだという暗黙の了解があります。
時に、飲み会に参加しないのに金だけ出すみたいな意味不明な事にも巻き込まれます。
割に合わない仕事が営業マンの末路のひとつです。
大したスキルが身につかず
営業を続けていて、正直、大したスキルは身につきません。
大したスキルと言うのは、履歴書に書けなかったり、抽象的なスキルだったりで、アピールできるものが無い、と言うことです。
人心掌握術とかあるかもしれませんが、資格や検定などありません。
また、セールスのスキルとしても、競合との差別化などは言ってみれば製品やサービスそのものですから、営業マンがどうのこうのして覆るものではありません。
さらに、金額交渉でも、結局は安い方が採用されるケースが大半なので、いかに安く出すかみたいな策を練るのが仕事です。
工数をかけて安く売る策を練るって、真逆ですよね。本当は高く売りたいし高く売るのが仕事ですから。
こう考えると、営業マンのスキルってなんだ?ってことになってきますよね。
大したものは無いのです。
自己研鑽してればキャリアは広がる
ただ単に普段の営業の仕事をこなすだけではなく、自己研鑽に励むことで、あなたのキャリアは広がります。
何か資格を取ったり、それが営業の仕事とうまく絡められるものであればなおさらあなたの価値は上がります。
営業をやっているだけでは、営業としてのキャリアしか築けません。
更に言えば、語学系の資格だとグローバル営業みたいになって、範囲は広がりますが営業の仕事から脱出は出来ていません。
営業の仕事から逃げたいと思っているあなたですから、違った資格や能力を身に付けるべきです。
例えば以下は、営業の経験と掛け算することで新たなキャリアを築けたり、あなたの価値を高めたりできる可能性があります。なかなかみんなやらないですからね。
Webマーケティング(ネットマーケティング検定、Web解析士など)・・・営業の経験を活かしてWebマーケティングの仕事ができる。ニーズ高。
プロジェクトマネージャー(PMP(Project Management Professional)等)・・・人と束ねたり巻き込んだりするプロジェクトの推進役割。あらゆる部署で使える。
中小企業診断士・・・高難度資格ですが、コンサルタントを名乗れる資格で、営業経験も合わさればフリーランスとしてもやっていける。
パッと浮かぶのがこのくらいですので、もっともっとあります。もちろん、良い悪いは無いので、あなたが面白い、知りたい、学びたいと思うものでも全然OKです。
資格や検定を取る事が目的にならないようにしましょう。
営業マンとして末路を迎えないために
営業スキル+αを心がける
先に述べてますが、営業マンとして末路を迎えないためには、何かしらプラスアルファのスキルを心がけた方が良いです。
資格、検定、何でもよいです。特に、今の会社にとどまる気が無いなら、対外的にアピールできる資格や検定が良いです。
今の会社に踏みとどまる形で何かしら新しいキャリアを狙うのであれば、処世術的な事を身に付けましょう。
営業としての末路を迎えたくないならば、異動が挙げられますが、異動するためにはどうするか、どの部署に異動したいか、その部署の部長とは知り合いだったり会話できる間柄か?等など、やれることはたくさんあります。
そうしたことをしないと、そのまま営業として過ごして、キャリアを終えることになります。
「営業しかできない」と言う風になります。
営業以外の活躍フィールドを探す
あなたが営業以外で活躍できる、やってみたい、挑戦してみたいなどのフィールドを探しましょう。
異動、転職なんでもOKです。
失敗したらどうしよう、やっぱり今までやってきた営業のままの方が良いかなって言う不安もあると思いますが、成功するか失敗するかは結果論でしかありません。
確率で言えば単純計算どっちも確率50%です。
フィーリングやなんとなく、という直感的なものでも全然問題無いですから、あなたに合った仕事、あなたが活躍できる場所を探し、見つけ出すことが重要です。
そのためには、色々と動いてみないと見つけられないので、情報収集をしてみてください。
転職エージェントに相談する、無料のセミナーに参加する、どれもOKです。動かない事には始まりませんから。
ヒラで会社にしがみつくのもアリ
これは最後の手段と言う感じですが、最悪、ヒラの営業マンとして生涯を終える覚悟を決め、会社にしがみつき続けるというものです。
職と給料は保証されますし、キャリアチェンジして失敗した、と言う事もありません。
しんどいなと思う営業をずっと続けるのは大変ですが、色々なリスクを考慮して、動かずに今のまま惰性で走り切るというのも選択肢としてはアリです。
決めるのはあなたで、判断基準はあなたの価値観です。
営業マンとして末路を迎えないようにした私の策
参考までに、私が取った策をご紹介します。
社内で異動出来るよう画策
私が営業マンで末路を迎えないために、異動を画策しました。
転職も同時並行で考えましたが、やはりなかなか営業以外での求人は見つかりにくく、あったとしても条件としては給料がガクンと減るものです。
家族がいるので給料は下げれませんでした。
また、今の会社の雰囲気、自由度、いい意味でユルい感じは好きなので、それなら異動だなと言う結論に至りました。
異動のため取った行動は以下です。
所属部署長との面談では常に異動希望の話をする
どの部署に異動したいのかを自分で明確にして異動希望を出す
希望先の部署長と仲良くなる
全社的、部門横断での活動に積極的に参加して社内の人脈を増やして異動の機会を探る(空きのある部署、人柄や評判良さそうな部署長リサーチ等)
こんな感じの事をしました。
動いてみると、色々、社内の政治的な事だったり、人手足りてない部署が結構あって異動希望は結構早く叶いそうみたいな目論見を持てましたね。
スキルアップや自己研鑽色々実施
結局資格や検定は取れませんでしたが、色々と自己研鑽をしました。
実際取り組んだ事は以下です。
プログラミング(Python)
TOEIC(780点)
ブログ(今書いているもの以外もたくさんトライ)
例えばプログラミングは、使えるものになるまで相当時間かかるなと思ったので断念しましたが、考え方、思考力、知識は仕事で活かせています。
TOEICも何かしら英語に触れる機会があるし、異動に際して損はしません。
やってみて、やっぱ無理だなってなるのと、最初からやらないのでは、天と地ほど差があります。
定年まで顧客対応したくないというモチベーション
私自身が、営業で末路を迎えないために色々行動したモチベーションは、このまま営業で社会人としての生涯を終わりたくないというものです。
自分より10歳も15歳も年齢が上の先輩や上司が、自分と同じようにひたすら営業している姿を見て、申し訳ないのですが、こうなりたくないと思ったんですね。
理由はシンプルに、自分に合わない、やりたいと思わない、苦痛でしかないっていう観点と、そんな歳して、媚びたり、トラブル起こして頭下げたり、顧客の陰口たたく性格の悪い人間になりたくないと思ったのです。
でも、そんなモチベーションでも全然OKです。感じ方や価値観は1人1人違います。あなたの突き動かす原動力は何でもOKです。
このまま営業続けたくない、昇格とか給料とか多少影響あっても、営業以外の辛くない仕事が良い、という価値観が私にありました。
給料の面でもし今後昇給や昇格が見込めないなら、それはそれで、別の事をやってカバーすればいい、と言う思考です。
もちろん、うまく行かないかもしれません。でもそうなってから考えれば良いのです。
何でもよいです。モチベーションとなるものを見つけると、強いですよ。
まとめ
まとめますと、営業マンの末路は、そのままヒラの営業で定年までずっと顧客優先の仕事をこなし続けるという事です。
営業は、資格や検定のような明確なスキルを得られる訳ではないですし、能力を定量的に評価できるものでもありません。
そのため、新たに自己研鑽をしたり、別のフィールドを目指す等しない限りは、営業畑で生涯を過ごすことになります。
営業が好きであればそれでも良いですし、嫌いであっても、現状維持・安定を求めるならそのまましがみつくのもありです。
が、苦痛を感じる、辛くて仕方がないという事であれば、そのまま営業として末路を迎えるのは、しんどすぎです。
とはいえ、待っていても何も変わりませんし、別の部署から引き抜かれたりヘッドハンティングされるという訳でもありません。
異動、転職、キャリアチェンジ等、方法はたくさんあるので情報収集から始めて、営業としての末路を迎えないための行動を起こしましょう。
1歩踏み出すことが大事です。
今回は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。