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SIerは不要という話は無いと言えます【現役SIerのリアルガチ見解】

SIerは今後不要になっていくとか言うのをたまに見るけど本当なのかな?

 

SIer目指しているんだけど、先が無いなら目指す方向を変えないといけないし・・・

 

リアリティのある情報が知りたいな。

 

こういった疑問にお答えしていきます。

 

私は現役でSIerに勤務しておりまして、そこから言えるリアルな実態とビジネスの状況をもとにした解説をします。

 

早速結論ですが、SIerは不要にはなりません。

 

必要であり続ける存在でしょう。

 

詳しく解説していきます。あなたがSIerを目指す上の不安が少しでも減れば嬉しい限りです。

 

 

SIerは不要にはならない

上記でもお伝えしまたが、SIerは不要という事には、ならないです。

大企業からもビジネスの引合いが多数

実際にSIerでプロジェクトを担当していますと、未だに大企業から引合いがたくさんあります。

 

しかも、飽和したというか、15年前くらいから必要性を叫ばれているようなシステムを令和になってようやく導入しようとしているような感じの引合いも多いです。

 

つまり、大企業であってもITやシステムの活用はまだまだ不十分であるという事なのです。

 

そしてそれを、SIerに依頼・相談してきている訳ですから、SIerとしてのビジネスの価値はまだまだ伸びる余地があると言えます。

 

 

自社だけではやりきれない

最近よく見るネットの情報で、SaaSなどの台頭によってSIerが不要になるという事が言われていますが、これはあり得ないですね。

 

SaaSはご存知のように、Software As A Serviceの頭文字を取ったもので、ざっくり言うと、システムを丸ごとサービスとして提供します、というものです。

 

これまではいわゆるサーバー(パソコン)とソフトウェア(システム)を別々にしていましたが、それをまとめてドンで提供するものですね。

 

よくCMで見るSalesforceとかが有名な例です。

 

でも、そういったものが台頭してきたからと言って、SIerが不要にはなりません。

 

まず、自社内でSaaSをベースにシステムを作ることは難しいです。

 

情報システム部門が居たとしても、SaaSの中身、つまりは使用するシステムサービスの中身はハッキリって素人です。

 

そんな人が、システム構築は不可能です。

 

また、仮に自社内でシステム構築まで至ったとしても、それを誰が保守メンテするか、です。

 

つまり、自社で作れば自社で保守メンテを行う人材及び部署が必要になります。

 

おそらく仕事の内容から、専門ではなく兼務と言う形になるでしょう。

 

これは、会社から見れば、外注した方が圧倒的にコスト的に良いです。

 

何故なら、何も仕事が無い場合が多いですから、賃金の無駄払い、時間の無駄使いが発生します。

 

こういった事ほど外注しておく方が良いですから、SIerはSaaSが台頭しても無くなりません。

 

 

システムの更新の頻度が高くなってきている

自社でやりきれないという事に関連してきますが、最近はシステムを構築した後の更新、いわゆるバージョンアップなどの頻度が高まってきています。

 

これにより、SIerに依頼せずに自社でやった場合に、より多くの工数が必要になるという事です。

 

もちろん、SaaSの提供元が支援をしてくれる場合もありますが、多くはサービス提供のみであるため、こうした更新対応まではやってくれません。

 

おまけに、更新の内容としては、SaaSをどのように使っているのか、アドオン開発があるのか等によって、大きく異なるため、ユーザーの手でやらないといけません。

 

責任範囲が不明確になりますし、SaaSの提供元が各社の使い方を把握した上でやるとなると、相当な工数が必要で、せっかく自社で作ったのに多額のメンテ費用を支払うという本末転倒的な事になります。

 

こうしたことから、システムを導入する各社は、システムの構築はもちろん、保守メンテをほぼすべてSIerへ外注するのです。

 

そのため、SIerが不要となる事は考えられないのです。

 

 

一部では確かにSIer不要となってきている

ただ、一部では、SIerは不要かもしれないと言える状況にはなってきています。

 

それは、あえてSIerから提供されている、自走型のサービスになります。

 

使い方を絞ったり機能を絞ったりして、いわば簡単に使えるようにしたもの、ユーザーが中心となり、マニュアル見ながら試行錯誤してシステムをを動く状態にする、という感じです。

 

これだと、要件定義やシステム開発はわずかで済みますから、SIerとしての必要性は、全くゼロにはなりませんが、かなり減ります。

 

SIerが自分で自分の首を絞めているようですが、これには合理的な裏があります。

 

言わば、いかに楽に売るか、いかに利益率を取るか、という点はSIerのみならずビジネスにおいて基本です。

 

システム開発にはヒト売り、つまり要件定義やアドオンのプログラム開発等が必要不可欠でしたが、その常識を覆し、要は、サクサクッと使えるシステムをサクサクッと売るというビジネスモデルを考え始めているのです。

 

また、システムを構築した後も、保守メンテは最低限で済みますから、これも余計な工数はかからず、ヒトのリソースが必要なところに活用可能です。

 

ヒト売りが必要だけどそれが高額でシステム導入の足かせになっていた顧客にとっては願ったり叶ったりです。

 

このように、SIerが不要とまではいかずとも、かなり必要性が無くなるビジネスシーンもあります。

 

ただ、全てにおいてこのビジネスモデルが当てはまる訳ではなく、いわゆる棲み分けが出来ていることから、SIerが不要になるという事はあり得ないのです。

 

 

 

SIer不要論に対する現役SIerの見解

SaaSの台頭等による不要論

上記でお伝えしましたが、SaaSがあるから不要という風に言っている時点で、僭越でしゃありますが、SIerの内情を知らないな、と言えます。

 

ですので、こういった、「SaaSが台頭しているからSIerが要らなくなる」みたいな論調の情報があれば、知識や経験が無い人が書いたものですから、情報の信用度は低いです。

 

SaaSだからと言う時点で間違っていて、SaaSは、手段の一つですからね。

 

なんだか、SaaSは、契約=即利用可能、即稼動、みたいな雰囲気ですが、全然違いますからね。

 

SIerで日々現場で仕事している身からすると、何でこんな間違った情報が流れているのかなと疑問に思うとともに、打ち消したいと感じます。

 

 

自社で自力で出来るようになるから不要論

これも上記で少しお伝えしましたが、自社に人材の余裕があり、かつ、パッケージソフトやスクラッチのシステムに精通している人が居れば、と言う条件付きです。

 

パッケージソフトやSaaSでも何でも良いですから、外注するソフトウェアやサービスを使ってシステムを作るなら、そもそもそのソフトウェアやサービスの内容について完全に把握していないと無理です。

 

通常業務をしながらそれもマスターするというのは相当大変で、専門部隊を作らないと無理です。

 

しかも、だいたいどの会社も部署や仕事内容にとって、全く違うシステムを作り、使いますから、それぜーんぶ、情報システム部門は把握し、対応しないといけません。

 

ここまで見ただけで、自社で自力は無理だなって言えますよね。

 

なので、SIerは絶対に必要なのです。

 

 

まとめ:SIerは不要になりませんと言い切れます

まとめますと、SIerは不要になる、という事にはなりません。

 

その証拠として、実際に現役SIerで仕事をしている私から以下のリアルな実態をお伝えします。

 

・まだまだ必要性が高い→大企業がIT活用を進めようと色々相談してくる

・自社で自力でやるのには、圧倒的に人材が足りない

・いくら便利なサービスが出来ても、買って即利用可能にはならない

・システム作った後の保守メンテはSIerに依頼した方が楽で安価

 

こんな感じです。

 

特に自力でやろうとする場合に必要な人材やリソースの問題が大きいでしょうね。

 

実質、そういった人材を自社で確保する、または育成するのは不可能に近いです。

 

会社使うシステムって、1つじゃないですからね。何個もあってそれらを連携させて・・・となると、もはや到底自社内ではやり切れません。

 

そんな時にSIerが必要な訳ですね。

 

AIなどの最先端分野での伸びが巷では騒がれていますが、基本中の基本である基幹システムのビジネスも実は陰で再び伸びてきているんですね。

 

それが、上記でお伝えした大企業からの相談です。

 

まだまだ、実はITを活用できていないところって、たくさんあるんですね。

 

SIerに相談が来ている時点で、SIerの必要性が高いという事がお分かりいただけると思います。

 

やれるなら相談せずに自社でやりますよね。

 

SIerは不滅とまで行きませんが、必要性は高いですから、不要になる事は無いと言い切れます。