こうした営業マンのお悩みにお答えします。
接待って、超がつくほどめんどくさいし嫌ですよね。そして何より時代遅れなのにもかかわらず無くなる気配がありません。
ちなみに私は接待は大嫌いで、殆ど自発的にはやりませんでした。
しかし、営業と言えば接待と言われるくらい、営業やっている限りはつきまとうのが接待です。
この記事では、接待なんて時代遅れだよって思っているあなたのお悩みを解決できればと思います。
接待は時代遅れです[営業経験者が語る]
接待しても契約は取れない
ハッキリ言って、接待したところで契約は取れません。
競合と契約を争う中、接待をしたら勝てるかと言われたら勝てません。
また、追加の契約を前倒ししてほしい等、売上ノルマが厳しい時にお願いをしても、簡単にハイそうですかわかりました、とはなりません。
得意先は、そんな簡単に、接待されたくらいで重要な決断をしません。
以前は接待しまくって便宜を図ってもらうみたいなことがありましたが、そういった考えは古すぎて完全に時代遅れです。時代錯誤と言い切っても良いくらいです。
事実、私の経験上でも接待したのにあっさり契約前倒しを拒否されたことが何度もあります。
売上ノルマ達成のためには必ず期日までに契約が必要な商談だったのですが、顧客の中で投資対効果がきちんと見極められていないという役員の判断で、契約を後ろ倒しにすべきという話になりました。
上司は私に、すぐに役員へのアポとその後の接待をセットするよう命じました。
上司とともになんとか契約の前倒しをお願いし、接待の場でも何度もお願いしますと依頼した上で、あっさり「契約は今はできない」と言う結論でした。
投資した分の効果が出るというのが見極めれない以上、経営幹部として決裁は出せないという正論の中の正論で返答がありました。
当たり前な回答ですよね。そりゃそうだよなった思いますよね。
でも、世の中の営業マンで、特に年配になればなるほど、こうした契約前倒しとか競合との争いの場合に接待は有効な手段だと思い込んでいるケースが多いです。
実際は、そんな接待くらいで、契約は決まりません。
接待しなくても契約は取れる
上記の話と真逆かもしれませんが、接待などしなくても契約は取れます。
これが、もはや接待が何の意味も無い事を証明していますよね。
これもまた、私の実体験から言えることです。
競合と契約を争っている商談で、なかなか劣勢な状態が続いていました。上司は、「接待を企画して寝技にもちこめ」と幾度となく言ってきました。
営業マンが言う「寝技」とは、接待でお酒を飲ませて気持ち良くさせて、ひたすらお願いしまくって、契約につなげるという、昭和な方法の事です。
「なんとか!なんとかお願いします!!」みたいな感じです。
令和の時代にもこの寝技戦法は使われています。
新型コロナの流行もあり、こうした寝技に持ち込む接待が出来なくなったのですが、それでも上司は「コロナかもしれないけど寝技しかないから何とかしろ」とパワハラのような事を言ってきましたが、私は無視しました。
接待で寝技に持ち込んでも競合には勝てないのを分かったいたからです。
なので、接待はせず地道に愚直に営業活動を進めた結果、競合に勝てたのです。
しかも劣勢状態から逆転した形での勝利です。
つまり、この事実から言えることは、接待をしなくても、競合に勝つことができるということです。
接待しないと勝てない、接待すれば勝てるかもしれない、というのは時代遅れの古い考えなのです。
営業スキルが無い人が使う
接待を使う人は、いわば営業スキルが無い人です。
営業スキルがあれば、ハッキリ言って接待など全く要らずに契約を取っていきます。
典型的な例が、保険のフルコミ営業ですかね。
彼らは顧客に対して、時に接待をするかもしれませんが、そんな何十人何百人と抱える顧客に対して接待などやり切れません。
また、経費的にもそんな莫大な経費は捻出できません。
純粋な営業力や人間力でセールスをしていくわけです。
なので、本当に営業力や人間的に優れている人は接待という時代遅れの手段等使わないのです。
そりゃあうまい酒、うまい飯が食えれば、少しは顧客も気持ちが傾いたり揺らいだ利することはあります。
役員レベルであれば全く無いですがね。
このように、時代遅れの接待をする人は、多くは営業のスキルが無い人です。
自分で、「私は営業のスキルが無いのです」と言っているようなものなのです。
接待で契約を取る時代は終わっているので、それでも接待を続ける人は、時代に取り残されていますね。
接待が時代遅れにも拘わらず無くならない理由
接待は無くなりません。今後も生き残り続けます。その理由を元営業の立場から解説します。
営業マンも顧客もタダ飯タダ酒
接待が無くならない原因の大きなものと思いますが、営業マンも顧客も、タダ飯タダ酒と言うことです。
当然のことながら、接待のお金は会社から出ます。営業マンが自腹を切る事はありません。
そのため、営業マンからしても、接待を企画して実行すればタダでうまい飯とうまい酒が堪能できます。
そして、接待を受ける側、つまり顧客からしても、接待の場でお金を払う事はありません。営業マンから誘いを受けた時点で、「これは金を払わなくて良いな」とすぐに分かります。
顧客としても一円も払わずに、うまい飯とうまい酒が堪能できる訳です。
営業をやっている人は、基本飲み会大好き人間ですから、接待が役に立たないものだと分かっていても、こうしたメリットがあることから、時代遅れてと言われていても、廃れる事はありません。
営業=接待と言う意味不明な概念
接待が時代遅れなのに無くならないのは、接待が営業のミッションのひとつであったり、むしろ当たり前なものと思われているからです。
営業と言えば接待というイメージが完全に固定化されています。
そのため、接待は仕事のひとつ、何なら当たり前なくらい思われていますから、時代遅れとは思われつつも、無くなりません。
接待しなけりゃ営業じゃない、なんてことを言うオッサンも未だに居ますから、この考えは残り続けます。
接待を無くしたらボロが出る
接待が無くならないのは、それによってボロが出る営業マンがいるからです。
すなわち、接待で生き延びて来たり、それによって成績を残してきた営業マンが、何もできなくなるのです。
接待だけで契約は取れませんが、既に得意先としてある大手の顧客などは、接待を行うことで良好な関係を築くことが可能で、それにより継続的にビジネスを獲得できます。
悪い言い方ですが分かりやすくすると、接待でズブズブの関係を作り、次々に商談を作る事が出来るようにしている訳です。
そのため、接待が出来なくなるとそのズブズブの関係を維持できなくなります。接待というツールを使って営業マンとしての価値を見出し商談を作りこん出来ましたが、それが出来なくなるため、商談が減る可能性があります。
そうなると売上ノルマの達成が遠くなるだけではなく、「接待経費を使わないと仕事が取れない」という烙印を押される可能性もあります。
営業マンとして、ボロが出る可能性があるのです。
こうした事態を起こさぬため、営業マンとしては起こさせないためにも、接待は無くならないのです。
接待が時代遅れでもやらないといけない
接待は時代遅れであることに間違い無いですが、それでも無くならず、企画開催しないといけないのは苦痛でしかないですよね。
ここまでお伝えしたように、接待そのもので、契約が取れたり、競合を排除したりするような事は出来ません。
しかし、未だに根強く営業と言えば接待と思われているくらいなので、営業である以上、接待は必ずつきまといます。
上司から「なんで接待やらないの?」みたいに言われます。
私も以下のようなことを言われてきました。
接待経費と言う武器があるんだから、〇〇さん(顧客のプロジェクト責任者)誘ってメシでも食えよ。
腹割って話せるようにするためにはまずは飲みに行かないといけない。接待をセットしろ。
とりあえず、飲みに誘えばいいじゃん。
これは全て私が営業を経験していく中で言われたものです。
当たり前のように接待を行う感じですよね。むしろ接待しない事の方が違和感、おかしいみたいな感じです。
こういう意味不明な伝統が引き継がれていきます。こういう上司の元で育った部下が年齢を重ねて部長や課長になったとき、後輩や部下に同じことを言います。
この無限ループで、接待は永久保存されます。
あなた一人が、接待など時代遅れで意味が無いと叫んでも、大半はそう思っていないので、あなたの声はかき消され、マイノリティとして扱われて白い目で見られます。
接待を無くすことはできません。
なので、接待などやる意味無いとか、接待に苦痛を感じるのであれば、営業から離れるのがベストです。
転職、異動、キャリアチェンジ等方法は色々あり、どれもきちんとやれば結果はついてきますので、こうした手段で営業から離れる事を考えてみてください。
まとめ
まとめますと、接待というのは今や時代遅れの産物です。
しかし、無くなる事はありません。また、時代遅れだったり、接待したからと言って契約が取れたり競合を排除出来たりと言う事は無理です。
そんな事で、顧客の心やお金を動かすことは不可能ですし、投資対効果が見込めないものを決裁するほど決裁者はアホではありません。
接待は、営業マンも顧客もタダ飯タダ酒で損しないですし、接待で売上ノルマを達成していると言っても過言ではない、スキルの無い営業マンがたくさんいます。
そうした人にとって接待は無くなると困るのです。だから、意味ないもの、効果の無いものですが、存在し続けているし、未だに必要性を唱えるポンコツ上司も居ます。
接待が苦痛ならば、営業を辞めることが先決です。営業である以上、時代遅れの接待はつきまとうからです。
キャリアの変更を考えてみるタイミングだと思います。
今回は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。